仕事復帰しなきゃよかった!泣きながら保育園に通う息子との奮闘記
ライター:Ryoko

「働かない方がよかったのかな…」

__数年前に息子を保育園に入園させたとき、私は毎日のようにそう思っていました。

 

大のママっ子だった息子は、保育園に行くたびに大泣き。

「息子にひどいことをしているのではないか」と、私は本当に心苦しく感じていたのです。

 

ですが、そんな日々も長くは続きませんでした。

あんなに毎日大泣きしていた息子が、今では毎日とても楽しそうに保育園に通っています。

 

一体息子に何があったのか__。

 

子育て中のママさんに少しでも寄り添えるよう、私の経験談をご紹介します。

 

当時の息子はまだ生後10ヶ月で、離乳食すら苦戦している時期でした。

 

ママっ子ぶりも相当なもので、私以外の人に抱っこされたり、私が少し離れたりするだけで大泣きしてしまう息子。

さらには、知らない人が近寄って来るだけで、わんわん泣いて止まらないほどの人見知りでした。

 

そんな状態の息子をなぜ保育園に預けなくてはならなかったのか_。

 

それは、当時夫が転職したばかりで給料は少なく、とても家族を養えない状況だったからです。

 

どう考えても、私が働かなければ生活が維持できず、息子を預けて働くという選択肢しかありませんでした。

私も家族のために働くことが一番の選択肢だと思っていましたし、そんな自分を誇らしくさえ感じていたのです。

 

ただ…一つだけ心配事がありました。

 

それは、息子が保育園になじめるのかどうかということです。

 

前述の通り、息子は大のママっ子。

私がいないとずっと泣いているありさまなのに、本当に保育園に通えるのか私は不安でなりませんでした。

 

「保育園でもずっと泣いていないかな」「寂しい思いをしないかな」「ご飯はちゃんと食べられるかな」…。

考え出すときりがないほど心配事がつきませんでした。

 

そして迎えた入園日。

 

ドキドキしながら保育園へ行くと、息子は予想通り、園中に泣き声を響かせました。

 

先生に息子を渡そうとしても、私にしがみついて全く離れてくれません。

やっとの思いで息子を先生に引き渡し、後ろ髪をひかれながら保育園を後にしました。

 

「初めてなんだから仕方ない」と自分に言い聞かせ、何とかその日は乗り越えました。

 

しかし、2週間、3週間経っても息子の大泣きは続き、慣れる様子は全くありません。

 

毎日息子の泣く姿を見ながら「私が働かなくても良ければ…」という罪悪感と、そうするしかない家の状況に、ただただ情けなくなりました。

 

ところが、そんな状況に突然変化が起こります。

 

いつものように保育園に行くと、いつもは私から離れない息子が、なんと自分から先生の所へ向かって行ったのです。

 

今まで大泣きしていたのが、ウソのような変わりぶりでした。

先生も驚いていたので、本当に急な変化だったようです。

 

息子の変化は、入園からおよそ1か月程経った頃でした。

「ついに息子も慣れることができたのか!」と嬉しくなった反面、私には疑問が湧いてきたのです。

 

「なんで急に変わったんだろう?」

 

そこで私は、先生方が書いてくださる連絡ノートをもう一度読み返してみました。

 

するとそこには、毎日少しずつ保育園に馴染んでいった息子の様子が書かれていたのです。

 

年上のお姉さんに遊んでもらったこと、4人乗りのベビーカーでお散歩したこと、お誕生日会に参加させてもらったこと…。

 

息子は私が知らない間に、いろんな人達の優しさにふれ、家ではできないような体験をたくさんしていました。

先生方の協力を得て、息子は新しいことをどんどん吸収していったのでしょう。

 

そうしていつの間にか、「保育園は安心できる場所だ」と感じ取っていたんだと思います。

 

今では保育園が大好きになり、先生やお友達と遊ぶのを楽しみにしている息子。

 

成長していく息子を見ながら、私も「息子のために頑張ろう」と前向きな気持ちになり、お迎えを楽しみに仕事へ向かえるようになりました。

 

小さな体で保育園に登園する頼もしい息子の姿を見て、私の方が励まされている毎日です。

 

寂しがる我が子を預けて働きにでるのは本当に辛いですが、今悩んでいる方もきっと大丈夫です!

子供はたくさんの刺激を受けて確実に成長していきます。

 

自分の決断に自信を持って、焦らずお子さんのことを見守っていきましょうね。

 

コメント

  1. Tomomi より:

    私も同じ経験があるので、『わかる!そうだった!』と頷きながら読ませていただきました。
    と、同時に保育士なので、お子さんが少しずつ園に慣れていく様子も手に取るように分かります。
    お家の方との離れ際はやっぱり涙涙ですが、姿が見えなくなるとちゃんと気持ちを切り替えられる逞しさを持っているんですよね(^^)
    お互いに子どもを信じて、子育てを楽しみましょうね!

  2. moe より:

    保育園に預けるお子さんに泣かれてしまうとママも辛いですよね。
    大好きなママと一緒にいられる時間も大切だけど、いろんな大人や子供に囲まれながら過ごすなかで成長する時間も息子さんにとっては大事な経験となったのが伝わってきました。

    • Ryoko より:

      moeさん
      コメントありがとうございます!
      ほんとに、子供がいろんな人達に囲まれて過ごす時間も、とても大切な経験なんですよね。
      それが伝わってきたと言っていただけて、とても嬉しいです。
      読んでいただき本当にありがとうございました!

  3. mai より:

    子供が何歳になっても、母親は子供が泣いているのを見るのは、本当に切なく、心苦しいですね…
    Ryokoさんの記事を読ませて頂き、うるうるしました
    本当にお子様が、楽しそうに保育園に登園できるようになり、良かったですね。

    • Ryoko より:

      maiさん
      コメントありがとうございます!
      本当に、子供が何歳になっても泣いている姿を見るのは切ないですよね。
      うるうるしながら読んでいただけたということで、とても嬉しいです!
      記事を読んでいただきありがとうございました!

  4. れいこ より:

    懐かしい時代だなあと思いながら読ませていただきました。

    ただただ愛おしい子供が嫌がっているのに
    それを決行しなくてはいけない、、本当に辛いですよね。もうなんていうか本能が辛い んでしょうね。

    でも慣れることができて本当によかったですね。そして一生懸命過ごした毎日は、絶対に宝物になりますから!

    素敵なお話しをありがとうございました。

    • Ryoko より:

      れいこさん
      コメントありがとうございます!
      本能がつらい、ほんとにそうですね。
      子供の泣いていたり、嫌がっていたりすると何だかこみあげてくるものがありますもんね。
      そうやって、いろんな思いをしながら一生懸命過ごした日々は、宝物になるんですね!
      これからも、一日一日を大切にしていきたいと思います。
      記事を読んでいただき本当にありがとうございました!

  5. shino より:

    赤ちゃんを保育園に預けることでこみ上げてくる自責感がイメージしやすく、ワーママのみんなが打ち当たる壁ですよね。
    その壁を、どのように乗り越えたのかベビちゃんの成長が描写されていて共感できる点が多くありました。

    • Ryoko より:

      shinoさん
      コメントありがとうございます!
      ほんとにワーママのみなさんが、打ち当たる壁ですよね。
      同じ様な悩みを抱えている人が、少しでも気持ちが楽になっていただけたらという思いでかきましたが、共感できる点が多くあったと言っていただけてとても嬉しいです!
      応援していただきありがとうございました!

  6. 佐藤友理 より:

    Ryokoさんのお話を読んで、自分が復職した当時のことを思い出しました。
    子どもの成長って、ほんと感動ものですよね。
    子どもから得られる経験もかけがいのないものだなと思い、我が家の大きな子ども達とももっと話をする時間を作ろうと思いました。
    すごい素敵な文章です✨

    • Ryoko より:

      佐藤友理さん
      コメントありがとうございます!
      お子さん、もう大きくなられているんですね。
      小さかった頃の事を思い出していただけて、嬉しいです。
      子供から得られる経験も、ほんとにかけがえのないものですよね。
      私も、子供達と話をする時間を大切にしていこうと思います。
      素敵な文章と言っていただいて、本当にありがとうございます!
      とても励みになります!

  7. れいこ より:

    Ryokoさんの文章を読み、とても懐かしく、またお二人に対して愛おしい気持ちになりました。

    子供が成人した今、小さな頃の時間は宝物だったなあとおもいますが、その宝物にはそのとき一生懸命に子育てしていた自分も含まれているんです。

    素敵な宝物を今育ててらっしゃるんですねー。

    • Ryoko より:

      れいこさん
      温かいコメントありがとうございます!
      小さな頃の時間は宝物、その宝物には自分も含まれている。
      なんて、素敵なお言葉!
      自分も含まれているなんて考えたことなかったです。
      なんだか、ジーンとして涙でてきちゃいました。
      素敵なお言葉と応援ありがとうございました!

  8. Seico より:

    あぁ、そんなこともあったなぁ…。
    と遠い昔を懐かしく思い出しながら読ませていただきました。
    私は、産休をほとんどとらずにずっと働いてきたので、子供とべったり濃密な時間を長く過ごしてはいませんでしたが、それでも、6か月や10か月で保育園に子供を預けて働くことに、罪悪感を感じていたことは確かです。
    でも、その時に保育園の先生に言われた言葉が、今でも心に残っています。
    「母親と二人(ほかに家族がいたとしても)でずっと過ごすより、保育園でたくさんの大人や子供と過ごす方が、この子にとっては幸せなことなんですよ。」
    その一言で、少し気持ちが楽になったのを覚えています。
    最初のうちは、泣いて離れなかったわが子も、あっという間に保育園にいるのが楽しくなったようで、気づかぬうちにすっと離れていくようになりました。
    子供の成長は早いです。
    一緒にいられる時間を楽しんでくださいね。

    • Ryoko より:

      Seicoさん
      温かいコメントありがとうございます!
      Seikoさんは、産休をほとんど取らずに働かれていたんですね。
      尊敬いたします!
      保育園の先生に言われた言葉、本当にその通りだと思います!
      入園当初で悩んでいる時は分からなかったですが、今ではよく分かります。
      子供の成長、ほんとに早いですね。
      一緒にいる時間を大切に過ごして行きたいと思います。
      応援していただきありがとうございました!

  9. Satsuki より:

    私も我が子を保育園に預けるとき、働いていたので、初めて預けた時のことを思い出して泣けてきました。
    我が子がママを求める泣き声って本当に切ないですよね。
    仕事に行っても四六時中子供のことを考えたりして…。
    でも、保育園や幼稚園の先生たちって本当にすごい。いつの間にかあんなに泣いていた我が子もすっかり先生に懐いて、園生活を楽しんでいる姿を見ると、本当にありがたい気持ちでいっぱいになりますよね。
    Ryokoさんの情景と気持ちがよく分かる素晴らしい文章にとても感動しました。
    ありがとうございました。

    • Ryoko より:

      Satsukiさん
      温かいコメントありがとうございます!
      ほんとに、我が子がママを求める泣き声って切なすぎますよね。
      私も仕事に行っても四六時中子供のこと考えてました。
      情景と気持ちが良く分かる文章と言っていただけて、とても励みになります!
      まだまだライティングは勉強中の身なので、もっと人に伝わる文章が書けるように頑張ります。
      応援していただき感謝いたします。

  10. 燈花 より:

    連絡帳を読み返し、たくさんの愛の気づいき、共に成長していこうと前を向く姿が素敵です。

    • Ryoko より:

      燈花さん
      温かいコメントありがとうございます!
      とても励みになります。
      これからも、子供と一緒に私も成長できるように前を向いて行きたいと思います。
      応援していただき感謝です!

  11. 甲本富美 より:

    お子さんの日常の変化が すーっと自然に浮かんできました。親の心配をよそに、いつの間にか子供って知らない間に凄く成長していて こちらが驚かされることってありますよね。我が子の数十年前が甦り懐かしさを感じさせていただきました。

    • Ryoko より:

      甲本富美さん
      コメントありがとうございます!
      ほんとに、子供って知らない間に成長していて驚かされることばかりですよね。
      子供の日常の変化が自然に浮かんできたと言っていただけて、まだまだライティング勉強中の私には、とても励みになります!
      応援していただき、ありがとうございました。

  12. 小野寺 仁美 より:

    文章に難しい言葉もあまりなく、とても読みやすい文章だなと感じました!!
    状況は異なるのですが…私には今年幼稚園年長さんになった長男がいます!!年少さんの時、ある日突然行きしぶりが始まって、対応が難しく悩んでた時期がありました。なのでお子様が保育園に慣れるまでの葛藤など、自分と重なるところがあり共感を持てました。その時は必死なんですが、子供は知らないうちに成長して、なんとかなるものなんだなと、同じ悩みを持たれている方の支えになる記事だろうなと感じました!

    • Ryoko より:

      小野寺仁美さん
      温かいコメントありがとうございます!
      長男さん、突然の行きしぶりがあったんですね。
      私には娘もいるのですが、娘が年中さんの時に突然行きしぶりが始まりました。
      その時もかなり悩みましたが、いつの間にか何もなかったかのように、また楽しく行き始めました。
      子供の悩みはつきないですが、知らない間に成長していて何とかなるものですね。
      共感していただけて、嬉しいです。
      まだまだライティングも勉強中ですが、読みやすい文章と言っていただけて、とても励みになります。
      応援していただきありがとうございました!

  13. hikaru より:

    我が家も2人目の娘が先々月から保育園デビューしています。
    上の子は慣らし保育初日から一度も泣いたことがありませんでしたが、下の子はなかなか慣れずにハラハラしたのを思い出しました。
    そんな下の娘も、今ではRyokoさんのお子さんと同様に保育園で楽しく過ごしているようです。
    保育園の環境と、子供の成長に感謝ですね。

    • Ryoko より:

      hikaruさん
      コメントいただきありがとうございます!
      ほんとに、兄妹でも全然違いますよね。
      私も娘もいるのですが、娘はそれほど泣かずにスムーズに慣らし保育を終えられました。
      下のお子さんも、今では保育園で楽しく過ごされているんですね!
      ほんとに、保育園の環境と子供の成長には感謝しかないです。
      子供の悩みはつきませんが、一緒に子育て頑張っていきましょう!
      応援していただき、ありがとうございました!

  14. mayuka より:

    私も娘が最近幼稚園に通い始めました。なので共感できる事が沢山あって、涙がでできました。
    Ryokoさん親子が頑張っておられる事に勇気をいただきたので、我が家も成長できるように頑張ります。

    • Ryoko より:

      mayukaさん

      コメントしていただきありがとうございます!
      娘さんが、幼稚園に通い始められたんですね。
      最初はいろんな葛藤があると思いますが、娘さんもどんどん成長されていると思います!
      共感できたと言うお言葉や、勇気をもらったと言うお言葉をいただけて、私の方が励まされました。
      本当にありがとうございます。
      子供の悩みはつきませんが、一緒に頑張っていきましょう!

  15. aako より:

    最初の1行に子育てママさんが最初にぶつかる苦悩が感じられました。
    私も慣らし保育1週間と言われながら半2か月かかり、あの時の情景が浮かんできました。
    お子様の成長に涙した日を今もはっきり覚えています。
    情景が浮かぶ素敵な文章だなと思い、投票します。

    • Ryoko より:

      aakoさん
      コメントしていただきありがとうございます!
      aakoさんも、慣らし保育に2ヶ月もかかられたんですね!
      ほんとに子供の成長が少しでも分かると涙なしではいられませんよね。
      同じような思いをしている方が、少しでも安心できればと思って書きましたが、情景が浮かぶ文章と言っていただけて、とても励みになります!
      まだまだライティングも勉強中で、読みにくい箇所もあったと思いますが、応援していただきありがとうございました!

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